Ubuntu 10.10(コードネーム: Maverick Meerkat)が、2010年10月10日にリリースされました。
http://www.ubuntu.com/desktop/get-ubuntu/download
Ubuntu 10.10では、Linuxカーネルは2.6.35に、GNOMEデスクトップ環境は2.32.0に、それぞれアップグレードされました。
インストール手順は、よりわかりやすく簡略化され、1時間もかからずにインストールが完了します。
ここでは、Ubuntu 10.10のライブCDの作成からインストールの方法と、インストール直後にやっておきたいシステム設定を紹介します。
Ubuntu 10.10のダウンロードページから、ISOイメージ「ubuntu-10.10-desktop-i386.iso」をダウンロードします。
ダウンロードが正常に行われたかどうか、「GtkHash」を使ってMD5ハッシュ値を確認します。
「ubuntu-10.10-desktop-i386.iso」ファイルのハッシュ値は、こちらから参照できます。
http://releases.ubuntu.com/maverick/MD5SUMS
ハッシュ値を確認したら、「GnomeBaker」などの、ISOイメージを書き込めるライティングソフトでライブCDを作成します。
※ Windows環境下でのライブCD作成方法は、Ubuntu 10.10のダウンロードページの「2.Burn your CD or create a USB drive」にある「Show me how」ボタンをクリックすると表示されます(英語)。
作成したライブCDを挿入して、PCを再起動します。
左側の言語リストの一番下にある「日本語」を選んで、インストール画面を日本語化します。
無線LANなどの周辺機器が正常に動作することを確認するため、いったん「Ubuntuを試す」を選んでUbuntu 10.10を起動してみます。
Ubuntu 10.10のインストールにはネットワーク接続が必要になるため、上部パネルのシステムトレイにある無線LANアイコンをクリック、SSIDやパスワードを入力して無線LANに接続します。
無線LANの接続など周辺機器の確認が済んだら、デスクトップにある「Ubuntu 10.10のインストール」アイコンをクリックします。
自動的にインストールするために必要なディスク容量や、ネットワーク接続が確認されます。
「インストール中にアップデートをダウンロードする」と「このサードパーティー・ソフトウェアをインストールする」オプションはオフのままにして、「進む」ボタンをクリックします。
Ubuntu 10.10をインストールするディスク領域を選択します。
「他のOSと共存させてインストールする」オプションを選んだ場合は、自動的に空き領域(画面右側)にUbuntu 10.10が割り当てられます。ディスク領域は中央の境界をドラッグして変更することもできます。
「ディスク全体を削除してから使用する」オプションを選ぶと、ハードディスクの内容がすべて消去されて、ディスク全体を使ってUbuntu 10.10がインストールされます。
「インストール」ボタンをクリックすると、インストールが開始されます。
地図から日本の場所をクリックして、地域を設定します。
キーボードは自動認識されるので、通常はそのままでかまいません。
ログインユーザー名やパスワードを設定します。
「コンピュータの名前」には、PCの機種が自動的に認識され追加入力されました。ハードウェアの認識能力がすばらしいですね。
入力したパスワードの強度も判定されます。
「進む」ボタンをクリックすると、システムのインストールが開始されます。
インストール中は、右左の矢印で自由にスライドショーを見ることができます。
「インストールが完了しました」と表示されたら、「今すぐ再起動する」ボタンをクリックします。
ライブCDがイジェクトされるので、取り出してから「Enter」キーを押すとUbuntu 10.10がハードディスクから再起動します。
無事再起動できれば、インストールは完了です。環境にもよりますが、私の場合40分程度でインストールが完了しました。
パネルの無線LANアイコンを右クリックして、「接続を編集する」を選びます。
「無線」タブで編集する接続を選択して、「編集」ボタンをクリックします。
「自動接続する」オプションをチェックします。
また、「全てのユーザーに利用可能」をチェックしておけば、Ubuntu起動時に「キーリングのロック解除」でパスワードを求められなくなります。
Firefoxのアドレスバーに「・・・のアドレス解決をしています」と表示され接続が遅い場合は、DNSのIPv6を無効化すると高速化されることがあります。
Firefoxのアドレスバーに「about:config」と入力して、「Enter」キーを押します。
フィルタで「ipv6」で検索して、設定名「network.dns.disableIPv6」を探したら、値をダブルクリックして「true」に変更します。Firefoxの再起動は必要ありません。
Ubuntuソフトウェアセンターからのインストールなどが遅いときは、システムのIPv6を無効化してみます。
「アプリケーション」メニューの「アクセサリ」から「端末」を起動して、以下のコマンドを実行します。
$ sudo gedit /etc/sysctl.conf
sysctl.confファイルの一番下の行に、「net.ipv6.conf.all.disable_ipv6 = 1」と入力して保存します。Ubuntuを再起動すれば設定完了です。
Gufwとは、GUIで簡単にファイアウォールの設定ができるUbuntuアプリです。
Ubuntuソフトウェアセンターからインストールして、「有効にする」オプションをチェックします。
「受信:拒否」のままにしておけば、外部からの不正なアクセスを遮断できます。
ClamTkは常駐型ではありませんが、Ubuntuにダウンロードしたファイルを、ウイルススキャンするのに便利です。
Ubuntuソフトウェアセンターからインストール後、ClamTkを起動すると、自動的にウイルス定義ファイルが最新版に更新されます。
KDEアプリやThunderbirdなど一部のアプリケーションでは、インストール直後はメニューなどが日本語化されていません。
アプリケーションを日本語化するには、事前にKDEアプリなどをインストールした状態で、Ubuntuのメニューから「システム」-「システム管理」-「言語サポート」を選択します。
自動的に日本語化に必要な言語パックが選択され、インストールすれば日本語化できます。
FirefoxでYouTubeなどFlashを再生できるようにするには、Ubuntuソフトウェアセンターから「Ubuntu restricted extras」をインストールします。
Flash再生に必要なプラグインが追加されて、FirefoxでYouTube動画が再生できるようになります。
「Ubuntu restricted extras」をインストールすれば、自作のDVDなど制限のないものは動画プレイヤーで再生できるようになります。
市販のDVDのように制限付きのDVDを再生するには、以下のコマンドを端末で実効します。
$ sudo /usr/share/doc/libdvdread4/install-css.sh
市販のDVD再生に必要な「libdvdcss2」などのパッケージがインストールされ、動画プレイヤーで再生できるようになります。
Ubuntuソフトウェアセンターからインストールできるのは、Chromium 6.0(Google Chromeのオープンソース版)です。
Google Chromeの最新版は、以下のページからdebパッケージでインストールできます。
http://www.google.com/chrome?hl=ja
Ubuntu Japanese Teamの日本語 Remix CDからインストールしていないので、Japanese Teamのリポジトリを追加して日本語環境を整えます。
インストール手順は、「Japanese Teamによる追加パッケージの利用方法」を参照してください。
https://www.ubuntulinux.jp/products/JA-Localized
Ubuntu 10.10のインストール直後は、FirefoxでのYouTube表示や、Google Chromeで日本語の表示がおかしくなるのですが、日本語追加パッケージをインストールすることで解消されます。
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